交換して遊ぶという斬新な遊び方が子供心をくすぐった

あの人気ゲーム、ポケモンが売れた理由はコミュニケーション性?

その危機にあって、いったいどんなゲームが作られていったでしょうか?この章ではそれをたった一つのキーワードでまとめようと思います。それは「コミュニケーション」です。それでは始めましょう。さて、ゲームの売れないこの時代でしたが、日本ゲーム史上に残る大ヒット作が誕生しています。それは『ポケットモンスター』です。『ポケモン』こと『ポケットモンスター』は、1996年にゲームボーイ用ソフトとして発売されました。発売したのは任天堂で、開発したのはゲームフリークという会社です。

第五章の最後で予告したのを覚えていますか?光学ROMや派手なグラフィックを意味もなく使うソフトに批判的だった、あの田尻智さんの作ったゲームです。ただ、この有名なゲームは発売当時、23万5000本しか出荷されませんでした。2010年代の今からすれば、それなりに立派な数字です。でも当時の開発者たちが目指していたのは200万本の大ヒットだったそうで、ケタが一つ違いますね。

開発者たちがそこまで期待するほど、このゲームは革新的な内容だったのです。では、いったいどこが新しかったのでしょうか?懐かしくて新しい「交換」という遊び方ポケモンは、ジャンルとしてはロールプレイングです。しかし、内容が]風変わっていました。ゲーム中の戦闘に登場するすべてのモンスター、つまり「敵」をコレクションして「図鑑」を完成させることが、ゲームの目的だったのです。ただし、敵キャラクターを集めるロールプレイングは過去にも存在しました。直前の1995年に発売されたPCエンジン用ソフト『リンダキューブ』(NECホームエレクトロニクス)などは、かなり似たコンセプトだと言っていいでしょう。
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右の引用は、いささか変わったことを言っているのがおわかりでしょうか。これはつまり、ポケモンは、「ゲーム内容」(ゲームの内部にあるもの)よりも、「人間同士の関係」(ゲームの外部にあるもの)を満たせたからヒットした、と言っているのです。

作品内容はともかく、そのゲームを介して生まれるプレイヤー同士のコミュニケーションが楽しい。ゲームの楽しさには、本来それが含まれている。だからその助けとなるゲームを作るべきだ。「環境も含めた遊びのための道具」を作るというのは、そういう意味でした。この考え方を自覚的に取り入れて初めて大ヒットしたのが、ポケモンだったのです。アイデアを重視したポケモンの勝利当時、携帯ゲーム機は、据え置きゲーム機に比べて低く見られていました。

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